
僕は基本的に、計画性がない人間なのだと思う。
北京に飛び出したときも、準備期間は2週間ほどしかなかった。「まあ、何とかなるんじゃない?」という気持ちのほうが、「本当に大丈夫なのか?」という不安より強かった。
そして実際、何とかなった。
4年間の海外生活で、奇跡的に何とかなってしまったせいで、僕の中には妙な成功体験が残っている。だから今でも、何かを始めるときに綿密な計画を立てるより、「たぶん今回も何とかなるだろう」と思ってしまう。
これは楽観的と言えば聞こえはいいけれど、別の言い方をすれば、ただの行き当たりばったりである。
計画性がなく、直感や感性に従って動くことは、ある種の才能なのかもしれない。けれど、その才能を履歴書に書くとしたら、たぶん「計画性:ありません」と赤字で書かれる。
ただ、もし僕がものすごく計画性のある人間だったら、すきゾ!も、PureLightも、その前身となったすきゾ!家族会も、存在していなかったと思う。
「統合失調症の当事者が集まるLINEグループを作ろう」
そう思って始めたものが、気がつけば10年以上続いている。
時給に換算したら、たぶん10円にも満たない仕事をずっとやってきたことになる。普通なら、とっくに最低賃金を求めて退職届を出している。でも、僕はなぜか辞めなかった。
そして今、すきゾ!とPureLightが、まるで最初からそこにあったかのように存在している。
これは僕にとって、現代の小さな奇跡だと思っている。
何かを始めるとき、未来のことを全部見通していたわけではない。むしろ、ほとんど何も見えていなかった。ただ、そのときどきで「こっちじゃないか」と思う方向へ進んできただけだ。
そう考えると、僕の人生は計画によって作られたというより、偶然と直感と、少しの無謀さによってここまで運ばれてきたのかもしれない。
でも、子どもが生まれた今は、少し事情が変わってきた。
自分1人なら、「まあ何とかなる」で済ませられる。でも、愛息くんがこれから大きくなっていくことを考えると、僕の「何とかなる精神」だけに未来を任せるのも、さすがに心配になってくる。
だからこれからは、もう少し計画性を持ちたい。
子どもの未来のためにも、すきゾ!の未来のためにも、今まで偶然のように続いてきたものを、これからは少し意識的に次へ渡していけたらと思う。
とはいえ、計画表を作った翌日に、その計画表そのものを忘れている可能性もある。
それくらいの僕でいいのかもしれない。
ただ、昔より少しだけ遠くを見ながら、何とかなる未来を、自分でも少しずつ作っていきたい。




コメント