
以前程ではないのだけど、たまに家族や医師の反対で、すきゾ!に繋がっても辞めていく方もいる。
せっかく繋がったリカバリーの場からの強制退会は、もったいないというのが第一印象だ。すきゾ!グループを心の支えとしてリカバリーされた方は枚挙に暇がなく、医療機関でどうにもならなかった人でも社会復帰している例も多い。
すきゾ!がリカバリーに有効であるという件に関しては、今のところ10年の経験で導き出された個人的な結論だが、今年度秋田大学との共同研究で、「すきゾ!がリカバリーに有効である」というデータを示し、論文を書けないかと準備をしているところだ。
ただ、最近は医師や家族に勧められて参加される人も増えている。10年続けている信頼性と、10年経って古い考えの方の割合が減ったことも要因の一つだと思う。
募金・浄財・いつでも通話
今回は、「お金を集めるのはおかしい」「浄財という言葉は宗教的だ」「いつでも通話しているのはおかしい」という家族の圧力で辞められた方がいらっしゃって、もしかしたら同じように感じていらっしゃる方もいるので、それに対する回答をしていこうかと。
募金
日本は諸外国のように「サービスにお金が掛かる」という意識が少なく、特にメンタル系の活動はボランティアで活動すべきという意識が強い。
実際に、すきゾ!から独立した家族会「PureLight」は、完全に無料のシステムで運営している。しかし、同じことはは当事者には当てはまらない。一般的に重篤とされる統合失調症という疾患で、グループを安定的に運営するには、思っている以上に大変なことだ。
家族会より20年ほど年齢層は若く、社会経験もない方もいて、家族会と比べて精神的に成熟しておらず、症状が出てしまったりと、トラブルが絶えない。
主治医は、「結局、精神科医は考え方や生活のアドバイスしか出来ない」と嘆いていたが、その点に関して言うなら、1500人以上の統合失調症当事者を診察して、現在250名の患者を抱えているようなものだ。
運営費
1人で安定的な運営をするには、負担が大きく、現在は管理人と2人の副管理人が中心となって、面倒な雑務を引き受けて、参加者はストレスフリーで参加出来る体制を作っている。
ただ、そうなると、3台のすきゾ!用スマホ・3つの携帯電話番号が必要になるということだ。個人のスマホで運営すると、すきゾ!から離れる時間が皆無になって、しかも簡単には交代できなくなる。今のシステムであれば、副管理人が出来なくなったら、スマホを郵送するだけで出来る。
また、様々なグループに招待したり、全てのグループを読んで、人間関係を把握したり、トラブルを未然に防いだり、トラブルがあったときに対応したりと、1日3時間程は必要となってくるし、時には大きなメンタル的なストレスを蒙ることになる。
詳細は決算書を見れば分かるが、HP維持管理費・通信費・B型作業所程度の報酬を出せるように、募金のお願いをしている。

基本的に次の10年のテーマは「希望」で、ピアサポートという職業を日本に定着されることが1番大きな目標となっている。
「浄財」という言葉
浄財という言葉が宗教的だと言うが、すきゾ!で集める募金は、例えば財布に小銭が多くなるのが嫌だからとコンビニの募金箱に入れるような、軽いものではない。
生活に困窮している人でも、グループが続けられるようにと、募金して下さる方もいて、2024年度は100名を超える人から募金を頂いていて、それだけグループを必要とし、愛して下さって、無くなっては困るグループということだ。
それは管理人 hoshuにとっては、単なる「募金」ではなく、想いの籠もった大切なお金=「浄財」というのがしっくりくるのだ。
いつでも通話しているのはおかしい
「いつでも通話しているのはおかしい」という家族の方は、精神疾患に対して、本当に無知であると思う。
例えば、うつや統合失調症の陰性症状になると、1日中ベッドの上から動けず、社会と隔絶される人も多く、社会と関わらなければ、症状は更に重くなりがちだ。
働けずに回復期で、そういう人も参加しているグループだから、深夜以外は誰かしら通話で繋がっていることが多いグループだ。
貴方の大切な子どものために
「いつでも通話しているのはおかしい」という家族の方の子どもが、ベッドから動けないような状況に陥った時でも、すきゾ!に繋がって貰えたら、社会性は保たれ、様々なアドバイも受けて、回復はスムーズになる。
どれだけ批判されても、貴方の子どもの病状が酷くなったときにも、快く受け入れる。そんなグループがすきゾ!なんだ✨
コメント